なつくもゆるる【感想】

ゲーム

先日『はるまで、くるる』の紹介&感想を書きましたので、やはりこれも書かねばならぬだろう!ということで再プレイしました、渡辺僚一の『なつくもゆるる』です!感想書いていきます。はるくると同じくただのエロゲではありません、オタク心を揺さぶるサイエンスフィクション、すべてに理由があるシナリオ、中二の魂を刺激する設定「マンイーター」「グラヴィティウォーカー」など、ぶっ飛んでいます。最高です。話の規模は、はるくるよりもなつくるの方が大きく、スケールのでかさが半端ではありません。ネタバレ部分含む感想は後半でするとして、まずは人物紹介から行きます。

当麻 進 主人公です。姉1人妹1人の3人兄妹、うらやましいですね!といいたいところですが、全然うらやましくありません。なぜかはネタバレで。基本的に常識人の主人公ですが、自殺病の患者です。過去に右手首を負傷したことがあり、掴むことが癖になっていたりします。

狭霧 紫穂 黒のゴスロリ服を着ている女の子。突拍子もない言動で、序盤はこの子大丈夫か?と思うこと間違いなしです。このゲームで極めて重要な人物です。そして、ルートによっては(このゲーム選択枝とかほぼないのでルートって言うの正しいかわかりませんが)とんでもない死に方をします。このシーン、最初にプレイしているときは本当に意味不明で、ここからしばらく怖くてたまりませんでした。喜怒哀楽が激しいので見ていて飽きないです。

当麻 姫佳 進の妹です。素直で可愛い!親友の三田舜に「天使ちゃん」と呼ばれています。ただ見た目とは裏腹に結構しっかりしていたり、鋭かったりします。進と同じく〇〇にトラウマ持ちです。自殺病患者ではないのですが、遊びに来て巻き込まれます。ヤルときはヤル女の子。強い。

鹿島 ユウリ 右腕に『かいちょう』の腕章をはめている金髪の女の子。この子のキャラデザ、最高ですね。笹井さじさんの真骨頂だと思います。そしてこの子、すごいです。強いです。小さいということは、筋肉の密度が高いことなんです。〇〇を感じる能力が高く、戦いに精通している最初から最後まで最強クラスのキャラクターです。この子の表情全部可愛いんですよね。可愛い。強い。しっかりもの。会長。そしてこの『アリス』っぽい配色の服。数え役満です。

水名 りね 進の所属している生物部の部長です。ショートヘアで元気なので、アホの子かと思いそうなところですが、この子めっちゃ頭いいです。~なり法隆寺という口癖があり、肩にカモノハシのワウがいます。~なり法隆寺という口癖には悲しい理由があったり、肩のカモノハシにも悲しい理由があったり、ヒロインの中では結構悲しい描写があります。ですが劇中では明るくて元気な子なので安心してください。この子はとんでもないことがおきます。高すぎる能力を持つ者のリミッターが外れると…。キャラデザではユウリが一番好きですが、性格というか中身だけ見たら、ダントツでりねが一番好きです。

【感想】

『なつくもゆるる』をクリアした感想ですが、やっぱり渡辺僚一ですねえ…。話のスケールが本当に大きい。主人公たちが発症しているという病気、ヒッポカムポス機能不全およびBDNF発達障害、通称『自殺病』ですが、これの真相は罹患した人が自殺する病気ではありません。旧人類ホモ・サピエンスを駆逐する新人類『マンイーター』がそばにいることで起こる生物学的な現象です。つまり、死ぬのは主人公たちではなく、主人公たちの周りにいる旧人類です、この学園は新人類マンイーターを研究する施設です。りねルートでタイドプール実験を通じ、自分たち(マンイーター)が発生した理由についてりねが考察します。生物は多様性を目指し、人類は亜種を生む。タイドプール内で天敵のいなくなったマツバガイは、いつかマツバガイを食べる個体を生む、と。主人公たちマンイーターは重力を認識できる新種の人類であり、そして重力を認識できるということが、物語の最後になって大きな意味を持ちます。さらにネタバレをしますと、この物語の本当の時間軸は、プレイヤーが認識しているであろう西暦2000年頃の世界ではありません。そこから10の72乗年後の宇宙です。その頃のホモ・サピエンスは体を捨て、自我さえも忘却した存在になっています。進は自分たちの子孫がそんな存在になっていることを嘆きますが…。

すみません、これ書いていくと、ゲームの内容を全て書き出すことになってしまいますね。感想ではないような気がするので、ここらで終わりにします。感想になるのですが、本当に面白いです。前にはるまで、くるる。の感想を書いたときにも書きましたが、渡辺僚一の話は科学的なものが多く、それが僕らの心をくすぐるんですよ!大好きなんですよ!登場人物の感想としては、零佳姉さま、あれ怖すぎます。ゲームプレイ中本当に怖かったです。あんなに優しそうでぷにぷにしてそうな感じなのに、殺意全開暴力全開、怖さが半端ではありません。暴力という選択肢を持った人間の強さを感じます。BGMは普通って感じです。はるくるのほうが良質かな?悪いわけではないのですが、BGMが神がかっているゲームやりすぎているので、耳が肥えていますね。シナリオゲーがやりたい人全員にお勧めできる、シナリオ最高峰のゲームです。ループを重ねるごとに主人公たちの状況が少しずつ変わっていくのも、面白いです。飽きさせないような作りになっていると思います。なつくもゆるるは話の密度が凄まじく、危うく感想ではなくストーリー紹介になってしまうところでした。超お勧めゲームなので、未プレイの方、今からでも遅くはありません!是非プレイして見てください!

ゲーム全体の総合評価(10段階)としては

キャラクター  

シナリオ   10

音楽      5

立ち絵     8

一枚絵     8

総合評価    8

という感じになります。本当はシナリオ測定不能なくらいいいんですけどね!

ではまた。

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