9−nine−新章クリアしました。新章はそこまで書くことがないので、全体の総合評価も感想書いていこうと思います。新章は4章での戦いの記憶を引き継いだヒロインと翔のその後が描かれています。本当に平和になったんだな、と思う良い後日談でした。全てをクリアした感想ですが、名作でした。1章をやったときは、周りの評価が余りにも高いことに疑問でしたが、章が進むにつれ面白さも増していき、4章で最高潮になります。本当に、本当に面白く、感動しました。
ループについて
クロスチャンネルでループが流行ってから、エロゲは何かしらループするものが多くなったと思います。やっぱりループ物は面白いです。でも作品がシナリオの中でループしていなくても、エロゲって根本がループ物なんですよね。僕らは何度も「最初から」をクリックして、別の選択肢をたどり別のルートに入っていくので。 9−nine− は主人公の翔の能力がループを起こすものでしたので、作中では何度もループをします。その中で、4章で与一がループを起こす場面は圧倒的な絶望感がありました。まだ息がある希亜を置いて行けない翔の姿にはおそらくここまでプレイした人なら全員が心打たれたのではないでしょうか。敵がループ能力を駆使して主人公を追い詰めるって話、今までありましたかね?僕は初めてだったので、衝撃でした。
全編を通して
すごく丁寧に作られていると思いました。章が進むごとに登場人物の性格と内面が深堀されていくのは、やはり面白かったです。特にソフィに対する印象は1章と4章では全く違うものだと思います(2章ラストあたりでだいぶ変わっているかもですが)、1章をやったときの印象は「なんだこいつ…、こんなやつに協力したくねえ…」でしたが、4章を始めるころには頼れる相棒として早くソフィに会いたいと思いました。各ヒロイン達の深堀も丁寧でした。1作ずつリリースされていたからですかね…?サブキャラクターたちも魅力があり、特に高峰蓮夜の存在は大きかったと思います。蓮夜が出てくるシーンは全部好きです。特にファミレスのシーン、こっちが笑顔になりました。あのファミレスのシーンだけ倍くらい尺とってほしいです。4章ラストの展開も、どん底の絶望から全員の力を合わせて敵を討つ、熱血のテンプレ的な展開でした。嫌いな人はいないと思います。
イーリスと与一
この二人は本当に、全く理解ができませんでしたね…。特に与一は作中でも理解されない、できない人物として書かれています。作中一貫して与一の味方をし続けた蓮夜でさえ「理解はできない」と断言するような人物でした。イーリスは異世界人ですし、理外の存在であることは仕方ないとも思いますが、与一は何ですかね…。ヒロインを殺すのはわからなくもないです、自分に危害があるかもしれない存在であれば、殺すかもしれないです。女学生を殺すのも、0.000001%くらいわからなくもないです、ですが蓮夜を殺すのはわかりません。0%です。ここが一番許せませんでした。いやお前、世界滅ぼしても何してもいいけど蓮夜だけは殺すなよ、と。
オープニング
オープニングは4章が一番よかったです!どのオープニングも米倉千尋さんの超絶歌唱力で素晴らしいのですがイントロと「融けないで消えないで」の部分が、最高すぎるんですよねぇ…。PVも一番力入っていると思います。
希亜
ヒロインの中では断トツで希亜が一番好きです。正直4章のインパクトがありすぎて、1章の都とか、印象が薄いんじゃ…。このシナリオの構成ですと、どうしても春風と希亜が好きになっちゃうとおもうんですよね…。仕方ない。特に希亜はあのシーンの関係もあって、思い入れが他の3人とは段違いです。
ゲーム全体の総合評価(10段階)としては
キャラクター 9
シナリオ 9
音楽 6
立ち絵 9
一枚絵 10
総合評価 9
という感じになります。
最後に書くことになりましたが、和泉つばす先生の絵はやっぱり可愛いです、最高です。今一番人気がある原画家といっても過言ではない(僕の中では和泉つばす先生と狗神煌先生の2強です)と思います。新章の最後が続編に含みを持たせる雰囲気だったのはよかったです。これで世界が終わってしまうのではなく、まだまだ続いていくんだぞ、というメッセージはクリア後の鬱を軽減してくれます。作品を好きになりすぎると終わった後の鬱がヤバい(AIR・CLANNAD・智代アフターで死にました)ので、まだ続くかもしれない可能性は残してほしいです。これだけのコンテンツがここで終わってしまうのはもったいない、という気持ちもあります。いつかまた、続編が出ることを祈って終わりたいと思います。
ではまた。
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